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かってない規模の震災が起きました。
地震、津波、原子炉の暴走と、どれをとっても「かって経験した事がない」
という表現がつきます。大変な時代となりました。

今回も、ワンパターンで、騒ぐことを目的としているのではという
疑いを持ちたくなるようなマスコミが目立ちます。

TVでは、ワンパターンで、被災者の人達の生の声と、何が足りない、
助けてくれ、という悲鳴を放送しています。
被災者の悲鳴を全国に流すことは大事です。
しかし、悲鳴を毎日のように何度もワンパターンで流しても意味はありません。

冷静に考えれば、物資は悲鳴を上げても届きません。
まず、輸送路を確保しなければなりません。
最小限の道路、港、空港を復旧させる。このことなくして、物資は届きません。
悲鳴とワンパターンを伝えるよりも、道路の工事の方が大事です。
しいて、出来るならばやって欲しいのは、復旧のメドを取材し、
いつになったら、どの道路が復旧し、物資を安定して
運べるようになるのかのメドを被災者の人達に伝えることでしょう。
人は、希望を待っています。それも、具体的なスケジュールを知りたいのです。

前回も同じですが、就職氷河期問題でもマスコミは本当に大事なことより、
安っぽい説明や行動を大事にするようです。
もちろん、ここでマスコミ批判をするつもりはありません。
皆さんを含めて、上っ面の情報に振り回されないようにすることの大切さです。
東京のスーパーの店頭では、トイレットペーパーの棚が空になりました。
自分だけでも助かりたい。と思うのでしょうが、何故トイレットペーパーなのか。
不思議そのものです。

さて、経済です。しばらく混乱ムードは続きます。
「混乱」ではなく、「混乱ムード」です。
いつの時代も、混乱ムードをあおることによって商売をする人がいます。
評論家、投機家などです。冷静な人が多いと困る商売です。

人々の仕事という観点からすれば、建設関連の人材への需要は急増します。
まずは人命救助、生存者の確保、あらゆることはこのことに集中させます。
次は、被災した人達の生活の安定です。食料、生活用品、薬、灯油、ガソリン。
いずれにしても、物資を輸送する道路などの確保です。
そして次は、そこで生活していた人達の町や村を再生、再建させるのが
仕事となります。
結果的に、5年から10年、土木工事、建設工事のラッシュとなります。
全国の建設、建築関連の多くの人達を東北地方に集中させなければなりません。
亡くなった方のご冥福を祈ると同時に、生き残った人達が安心して暮らせる
インフラを大至急作っていかねばなりません。大事なことです。

今回の災害で、日本の社会も少し変化していくかもしれません。
様々なことが変化していくのでしょうが、その一つが
「本モノが求められる」という流れがさらに加速することでしょう。

人々は、より本モノの財やサービスを求めるようになるでしょう。
無駄なモノへの支出はますますなくなります。
この本モノを求める流れは、人材にも当てはまります。
お客様が本モノしか買わないのですから、企業もいい加減で甘いところは
消えてゆきます。
きちんとした仕事が出来る人材でなければ、本モノのサービスや財を提供
できない。これも今や常識です。

いったい本モノの人材とは、どういう人なのでしょうか。
様々な考え方があると思います。
一つの説明だけが正しいというテーマではなく、解答もたくさんあるかと思います。

どうやったら本モノの人材を目指せるか。
一つは、「不満から行動をおこさない」という事ではないでしょうか。
仕事を含めて全て順調というわけにはいきません。
仕事などは良く考えてみれば、順調にいくことの方が稀で常に問題が発生し、
簡単にはいかないものです。
そんなとき、つい考えたくなるのが原因を自分以外に求め、不満を持つことです。
確かに、他人、自分以外のせいにすれば一瞬、気持ちは安定します。
そして、その失敗を他の人への不満にすれば、自分は安泰となります。

この考え方が、本モノから遠ざかる典型的なケースです。
最後は、自分は正しいのに周りの人を含めた世の中が悪いと
不満を増幅させるパターンです。

別に、常に自分が悪いと思うべきだなどと言うつもりはありませんが、自分の経験では
人のせいにしても問題は解決しないという現実です。

そこで考えたのが、一瞬、人のせいにする気持ちがあっても、それは棚上げして、
不満として残さない。誰のせいでうまくいかなかったではなく、人はどうでもよいから、
上手に進めるには、自分は何すれば良いのか。そのことだけを考えて行動を決めるという
ことです。そんな時、言い聞かせるのが
「本モノは、人への不満から行動おこさない」というおまじないを自分に
言い聞かせることです。そうやって、腹をたてないようにするということかもしれません。

色々なセオリーがあります。
「まず自分が変わるのが先。自分が変われば相手も変わる。
自分が変わらないのに、相手だけが変わってくれるなどあり得ない」
「不満や腹をたてて仕事をすると、必ず失敗する」

世の中、経済の混乱ムード、東北地方への仕事の集中、色々騒がしいようですが、
人材への需要は、より本モノ指向が強まる。
ならば、自分とすれば半歩でも、一歩でも、1センチメートルでも、1ミリメートルでも
本モノに近づく事を始める。
今回の震災で思った事です。

■バックナンバー

第1回 「仕事は楽しくて当たり前」

第2回 「頑張りますよ」とは絶対に言わない

第3回 「今日から始める」

第4回 「中流が減っていく時代です。所得上昇のエスカレーターはありません」

第5回 「向き、不向きは悩まない」

第6回 「特長」を「強み」と思っていませんか

第7回 幸運は準備した人のところにしか来ない

第8回 「就職氷河期」ムードに騙されない

第9回 「混乱ムードの時代です。本モノが求められます。」

第10回 「頑張ろう」の合唱より、「自分に力をつける」ことを

第11回 すべては「自分」のためです。

第12回 自分をブランディングしよう

第13回 当たり前の事を、当たり前にやっていく

第14回 総論の逆を行く

第15回 ドロ臭くて、格好も悪い

第16回 強みを何にするかを決めましょう

第17回 不正をするかしないかは、紙一重です

第18回 やっぱり“近道”は無いようです

第19回 「気持ち」だけでは勝てません

第20回 「学ぶ」は「真似る」

第21回 「成長する地域で働く」というシンプルな原則

第22回 基本の基本は、「体力」 「体調」

1947年  4月 東京都生まれ
1970年  3月 早稲田大学 政治経済学部卒
1970年  4月 ㈱ダイヤモンド社 入社
1996年  4月 ㈱ダイヤモンド社 代表取締役就任
2000年  4月 ㈱ダイヤモンド社 代表取締役会長就任
2000年 12月 ㈲ワイエスマネジメント設立

         現在、複数社の要職を兼任

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